不変ディスクと差分ディスクでVirtualBoxを使いこなせ!

VirtualBoxには、不変ディスクを作成することができます。これを使うと、OSが初期インストールされた仮想ディスクを複数の仮想マシンで共有することができます。
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仮想マシン個別の内容は、差分ディスクに保持することになります。常にクリーンインストールされた状態の仮想マシン、差分ディスクの内容を保持する仮想マシンを用途に応じて用意することができます。

では、OSが初期インストールされた不変ディスクを作成する方法について説明します。まず、次の手順で仮想ディスクを用意します。ここでは、ubuntu-base.vdiというファイル名で用意しました。

  1. 普通に仮想マシンを作成しOSをインストールします。
  2. 仮想マシンを削除します。
  3. [ファイル]-[仮想メディアマネージャ]を起動して、仮想ディスクを除去します。この際、仮想ディスクファイルは保持するように気をつけましょう。

VBoxManageコマンドのopenmediumで不変ディスクとしてメディア登録をします。showhdinfoでubuntu-base.vdiが不変ディスクとして登録されたことが確認できます。

$ VBoxManage openmedium disk ubuntu-base.vdi --type immutable
$ VBoxManage showhdinfo ubuntu-base.vdi

Ubuntu-11.04-baseという仮想マシンを作成し、その際に既存の仮想ディスクを参照するように設定します。このまま、この仮想マシンを利用すると、自動で差分ディスクが用意され、変更内容はそこに保存されます。シャットダウンなどにより、この差分ディスクは自動で削除されるので、仮想マシンへの変更がクリアされます。

次に、Ubuntu-11.04-baseと同様にして、Ubuntu-11.04-01という仮想マシンを作成します。この仮想マシンへの変更を維持するようにするためには、差分ディスクが自動で破棄されないようにします。仮想マシンを起動すると、Snapshotsディレクトリに差分ディスクが作成されますから、これをVBoxManageコマンドで自動削除されないようにします。ここでは、例えば{4c8b2756-5f28-408c-bb8c-ccc25d4ba1d1}.vdiという差分ディスクが自動で作成されていたので、その差分ディスクに対して、VBoxManageコマンドのmodifyhdで–autoresetをoffと指定しています。

$ VBoxManage modifyhd $HOME/.VirtualBox/Machines/Ubuntu-11.04/Snapshots/\{4c8b2756-5f28-408c-bb8c-ccc25d4ba1d1\}.vdi --autoreset off
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