Raspberry Pi でUbuntuを動かすなら日経Linux 2019年 7 月号を読もう!

日経Linux編集部より「日経Linux 2019年 7 月号 」をいただきました。ありがとうございます。

さて、自分は「ラズパイで楽しむLinuxライフ」の執筆を担当させていただいて、「Ubuntu Server、MATEを ラズパイで動かそう」というタイトルでラズパイでUbuntuを使う方法について紹介しています。また、『工作キット「Google Voice/Vision Kit」電子パーツや別マシンと連携させる7つのワザ』の特集も担当させていただきました。目次は「日経Linux 2019年5月号 – 日経トレンディネット」にあります。

日経Linux 2019年 7 月号にはLinux起動につかえるmicroSDカード用小型USBアダプタがついている | hiro345」に書きましたが、microSDカード用小型USBアダプタ(USB 2.0)の付録がついていてお得です。

Ubuntu 19.04がリリースされて話題になっていますが、最近はラズパイでもUbuntuが使えるようになっていて、ARM対応版のLinuxも盛り上がっています。ラズパイの普及というのは影響が大きかったですね。単に自分がラズパイを中心に見ていて気づいていなかっただけかもしれませんけど、雑誌でこうやって「ARM版のLinuxもあって使える」と読者に伝えるニーズがあるというぐらいになったのは、やはり「ラズパイで動くから」という理由が大きいはずです。

ということで、「ラズパイで楽しむLinuxライフ」では、簡単な内容ですが、Ubuntu Server 19.04 64bit版を動かしてみる方法についての紹介をしています。デスクトップ版も手軽に動かす方法を探したところMATEに18.04のイメージが用意されていたので、そちらも紹介しています。MATEは安定版(とはいえベータ版)の32bitの方を使っています。

Raspbianは32bitなのですが、64bit版のLinuxがあると聞くと使ってみたくなるというのが不思議ですが、大容量HDDで動画ファイルなどの大きなファイルを保存するようにしたい場合は64bitの方が何かと楽だったりするので、やはりCPUが64bitならOSも64bitにするメリットはそれなりにあります。もともとの電子工作用として使っているならRaspbianで十分なのですけどね。

『工作キット「Google Voice/Vision Kit」電子パーツや別マシンと連携させる7つのワザ』は、これらのキットを持っている人がちょっとした電子回路を追加してカスタマイズをする方法や、知っていると便利なワザを紹介しています。

さて、他には特集1の「Windowsが無くても大丈夫「Ubuntu 19.04」最新徹底活用」ではUbuntu 19.04の情報がわかりやすく解説されています。手っ取り早く、重要な変更点と対応方法についての情報を得るには、こういった特集はありがたいですよね。IaaSのクラウドサービスが普及してきたことによって、ネットワーク設定の部分なども変わってきているようです。cloud-initについての知識が必要になるといったことも、こういった特集をチェックすると自然と気がつくことができるようになります。もちろん、自分で19.04をインストールして設定をしてみてもわかるのですが、やはり時間が取れないことも多いですからね。

特集2の『特別付録「Linux起動 USBアダプター」を活用 余ったmicroSDカードで Ubuntuじゃないディストリを試す』も普段からUSB起動のLinuxを使っているので、気になる内容です。microSDカードも書き込み回数の制限があるので、それを理解しながらの利用になります。データのバックアップは別マシンにしておいて、microSDカード側は基本的にアプリしかいれておかないようにするといった運用が基本になります。OSのインストール方法について、詳しく解説されていて勉強になります。

特集4の『「NVIDIAの低価格AIボード「Jetson Nano」で 物体認識を試す』も興味深いです。現在、「Jetson Nano」は入手困難なのか、2019年5月に秋葉原へ行った時は売り切れていて手に入りませんでした。特定用途に限定したボードは、今後も人気が出そうです。画像認識はかなり低価格化に向かって進んできている気がしますよね。

あと、個人的には「ハード&ソフトをちょい足し!新しいラズパイの遊び方」の「VLAN対応ファイアウォールに仕立てる」も興味があります。「GS105Ev2 | Product | Support | NETGEAR」を使う方法について紹介されています。ラズパイは有線ネットワークが100Base-TXなので、ファイアウゾーるとして利用すると、パケットの転送速度について、この制限がひっかかってきます。特にインターネット接続している回線がこれより高速だとラズパイがボトルネックとなってしまうはずなので注意が必要ですが、それほど高速ではない回線契約をしているなら、この構成はアリですよね。

ちなみに「Raspberry PiやLinuxのギガビットLANアダプタはコレ一択!PLANEX「USB-LAN1000R」レビュー: ゆるガジェCHANNEL」をみると、ラズパイへ有線ネットワークアダプタを追加すればもう少し速度がでるようです。USB 2.0の制限でギガビットまでは難しいようです。

ギガビットイーサネットに対応しているといえばNanoPi Neo2があります。これと、GS105Ev2を組み合わせるというのもアリなはずです。いずれにせよ、これを導入すればインターネットから自宅のネットワークへの接続を公開しているときにDMZを手軽に構築できて安心感が高くなります。

まぁ、普通に低価格のLinuxマシンを用意して、LANカードを3個つけたりして高性能なルータとして構築するという方法もありますけど、「LANカード2個を余計につけるのと専用のL2スイッチを用意するのと、それらを設定するのと、トータルでどちらが楽なのか」みたいなところはあるかもしれません。とはいえ、L2スイッチも使えるようになっていたら、何かと役に立つはずです。

最後に、まだシス管女子はチェックしてませんが、毎回おもしろいので、今回も面白いはず。ということで、今回の号もお買い得です。

さて、いつものとおり、ラズパイ関連商品を紹介しておきます。

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