Windows7 から Linux へいこう

日経 Linux (リナックス) 2013年 04月号 が発売されていました。「単体PCへ Linux をインストールする」、「単体PCへ Windows と Linux をインストールしてデュアルブートにする」という2つの方法が紹介されています。

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ノートならMacBook PROで仮想マシンがいい
ノートPCへのLinuxインストールの作業はマシンを結構選ぶので、本気で Linux を使いたいのなら、個人的にはメモリ16GBもしくは8GB搭載した MacBook PRO を入手して、そこへ VirtualBox か VMware Fusion をインストールして、Linux を仮想ゲストで使った方が便利だと思っていたりします。最近はハードウェアまわりで悩むこともないのかもしれませんが。ちなみに、ホストマシンを Windows7 にしても良いかもしれませんが、その場合は MacOS X と Windows と Linux を全部を同時に動かすということができなくなります。そんなことをしたい人はそれほど多くはいないかもしれませんが。

デュアルブート
デュアルブートはなんとなく便利そうなのですが、いちいち切り替えて起動をするのは面倒なので必要な時に両方起動する仮想マシンの方が便利です。以前、デスクトップマシンもノートパソコンもデュアルブートにして使ってみたことがありますが、結局よく使う方のOSを起動しておくことが多く、たまにもう一方のOSを使いたいというときに再起動をするとセキュリティアップデートなどがたまってしまっています。すると、その対応から作業をしないといけなくなって、マシンを使えない時間が増えてしまうのですね。
仮想マシンを使っていると、ゲストマシンのセキュリティアップデートの間、ホストマシンの方で他の作業ができるため、マシンが使えない時間というのが発生しません。仮想マシンだとマシンのスペックを使いきれないことになりますが、たまにしか使わないのであればそれで十分でしょう。
話は変わりますが、まだ試していないのですが最新のFedoraではKVMがネスト仮想マシンをサポートしていて、ゲスト仮想マシンをホスト仮想マシンとして動かすこともできるようです。クラウドの時代ですから、マシンの仮想化は当然という感じで、どんどん仮想化の技術が進歩してます。デュアルブートで頑張ると良いこともあるのでしょうが、仮想化技術に時間を割いた方が良いと考えています。

適材適所
最近、Microsoft Office のドキュメントに悩まされることが少なくなっているのですが、ファイル共有で相互に編集をしながらドキュメントを完成させていくような作業では Windows7 がないとつらそうです。そういう明確に Windows7 がないとつらいことがわかっているなら、完全移行は目指さない方が良いでしょう。所詮コンピュータはツールなので、適材適所で使うのが良いのです。仮想マシンで使えるようにするなり、デュアルブートで使えるようにするなり、しておいた方が良いです。

Linux に興味があるけど、慣れていないから仕方なく頑張って Windows へ XAMPP などを使って Linuxもどきの環境を構築しているなら、さっさと Linux が使えるように技術を磨いた方がいいでしょう。XAMPP とかを頑張って Windows 上で動かしても運用環境は Linux だと手間が増えるはずです。瞬間的には良いのかもしれませんが、確認や問題発生時の調査工数を考えるとどうせ手元に Linux 環境を 1つ用意したくなるのです。

お薦めする移行プラン
個人的にお薦めする移行プランは次のようになります。余っているノートパソコンがあるのであれば 1台 Linuxデスクトップマシンとしても良いかもしれません。ただ、HDDが壊れたりすると、その度にマシンを用意し直すという面倒が増えてしまいます。運用を考えるとノートパソコン 1台とデスクトップ 1台の方がいろいろと便利なはずです。もちろん、仮想マシンのバックアップはきちんとしておく必要はあります。

  1. ノートパソコンはMacBook PROもしくはWindows7マシン
  2. 「ノートパソコンは仮想ホストとしてLinuxをゲストマシンで用意する」もしくは「マシンのOSとLinuxデュアルブート」
  3. Linuxマシンをデスクトップで 1台用意して Linuxデスクトップとして利用
  4. Linuxデスクトップマシンには仮想マシンのホスト機能を用意
  5. LinuxサーバはLinuxデスクトップマシンへ仮想マシンのゲストとして用意

4月からは新年度が始まります。これを機会に自宅のPC環境を再検討してみたらどうでしょう。その中で Linux 環境構築の必要性を感じるなら、2013年04月号の日経Linuxは役に立つはずです。

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