Microsoft 365、Office パッケージ、無料版 Office とあってわけわかめ

Office Home & Business 2021 のプレインストール版の PC を購入しました。Office が使えるようにセットアップをしようとして、すこしはまったので、そのときの話をします。「Microsoft Office 2021 | Microsoft 365」にページがあって、いろいろ説明がありますが、なんともよくわかりません…

Microsoft Office Home & Business 2021 は1回限りの購入で使用するプロダクトで ¥38,284 です。サブスクリプションモデルの方だと、Microsoft 365 Apps for business というのがあり、¥900+消費税 [ユーザー/月] というのがあって、39ヶ月(3年と3ヶ月)以上 Office 2021 を使い続けるならプロダクト版の方が、お得だということになります。

ただし、もう1点のポイントがあって、Microsoft Office Home & Business 2021 では「1 ライセンスあたりのデバイス数」が「ユーザー 1 人が使用する 2 台の Windows PC または Mac」であるのに対して、Microsoft 365 Apps for business では「1 ライセンスあたりのデバイス数」が「5 台の Windows PC または Mac、5 台のタブレット、5 台のモバイル デバイス」ということで、めっちゃたくさんのデバイスで使えます。

Microsoft 365 Apps for business では Web 版、モバイル版の Office が含まれるので、たくさんのマシンで Office を使う必要がある人にとっては、それなりに魅力のあるサービスになっています。注意点はライセンスとユーザーは 1対1 で結びつくので、家族が使えるようになるわけではないという点です。家族で同じマシンを使って、同じアカウントで共有するなら、使い回すことはできますが、まぁ、使いにくいですよね…

この点についてはプロダクト版もライセンスとユーザーは 1対1 で結びつくので差がありません。過去のプロダクト版ではユーザーではなくマシンと結びついていて、家族持ちならプロダクト版にしてマシンは共有といったことができたのですが、いまはできないのです…

さて、これぐらいの話なら、まだ単純なのですが、ここでプレインストール版はもう少し条件があります。プレインストール版でもユーザーとライセンスを結びつけるのですが、同時に使用するマシンも制限がつきます。このため、マシンを他の人へ譲渡(家族で他の人へあげる)といったことをしようとすると、Office は譲渡されるユーザーが別途所有していないと使えません。まぁ、格安で Office が使えるようになるわけなので、いいのですけど、これを理解しておく必要があります。

たとえば「子供が高校2年の時に購入して高校を卒業したら自分のサブマシンにして、子供には新しいマシン」といったプランをたてたとすると、自分がそのマシンを譲渡されたときには別途 Office のライセンスの購入が必要だということも含めた計画にする必要があります。

さらに、最近の学校では学校単位で Microsoft Office が使えるようにサブスクリプションモデルでの契約をしている場合があって、そちらを使うのか、自前で用意するのか、といった話も出てきます。当初、自分は「どちらにせよ、あるものを全部使えばいいだろう」ぐらいに考えていましたが、設定作業をしていたら、そういった話では済まないということに気が付きました。

それで、学校のサブスクリプションは、学校が用意しているメールアドレスの Microsoft アカウントとライセンスが結びついているので、それを使うということにして、個人のメールアドレスの Microsoft アカウントの方は個人で入手した Office ライセンスを使えば良いはずなのですが、この共存がうまくできません。なぜかというと、同一マシンでプロダクト版とサブスクリプション版を同居させることができないからです。

いまひとつ、実際に起きることを目の前で見ないとわかりにくいと思いますが、まぁ、そういうことです。手元の PC では、最初に大学でライセンスされている Office 365 をインストールしたところ、それが動作してしまってプロダクト版の起動ができなくなってしまいました。プロダクト版の所有権申請は2023年12月までと表示されて、そのままでは個人の Microsoft アカウントとプレインストール版の Office ライセンスのひもづけができません。なぜなら、プレインストールされているマシンでプロダクト版 Office を起動して、ライセンス登録をするというフローになっているからです… ややこしい。

ということで、大学でライセンスされている Office 365 のアンインストールをしてから、Office を起動しました。こっからが本番… 「はぁ?」と思わず声が出ました。

さて、ここで何が起きたかというと、今度は無料版の Office が起動しました… プレミアム版を購入とか表示される Office の画面が出るのですね… いや、プロダクト版を動かしたいのだけど… 無料版の Office 画面からだと Microsoft 365 (昔は Office 365 だったが、今は Microsoft 365、大学の方は Office 365 契約なのか昔の名残りなのか、とりあえず Office 365 としておきます)のプレミアム版購入しかできなさそうなので、ここでもしばらく悩みました。

ここで Microsoft ストアのアプリを起動してみたところ、入手可能なアプリのところに「Microsoft Office Home & Business 2021」がありました。それをクリックしたところ、なんだかマシンへログインするときに使っている個人の Microsoft アカウントと結びついた雰囲気。さらに Microsoft ストアで 「Microsoft Office Home & Business 2021」を検索して「インストール」というのをクリックしたところ、どうやらインストールができた感じ。

とりあえず、起動すると Microsoft 365 の Office の画面が表示されるのですが、個人の Microsoft アカウントでも大学の Microsoft アカウントでも使えるようになっていました。まぁ、Microsoft 365 にパッケージ版 Office も含まれるわけだから、そういう感じになるのだろうな、というのはわかります。無料の Office のアイコンから間違って起動しない限り、たぶん、これで大丈夫なはず。無料版の Office のアイコンをクリックしても Microsoft 365 の Office が起動するかもしれないけど、そこまでは確認していません。

とりあえず個人の Microsoft アカウントにライセンスが結びついたので所有は確定できました。大学在学中は大学のライセンスを使っていれば良くて、そちらが使えなくなったら、このマシンを使い続ける限りは個人のライセンスで Office が使えるはずです。ライセンス所有の申請にも期限があるというのは知らなかったので設定中に気がついて良かったです。いやはや難しい。

正直なところ、大学で要求されるレベルのドキュメントなら、Web ブラウザで使える Google ドキュメント、macOS の Apple Pages、OSS で Windows版・macOS版・Linux版がある LibreOffice Writer あたりで十分な気がするのですが、細かいところでつまづくよりは指定されているものを使える環境を用意が確実なので、なんとか用意できて良かったです。

こういうことを考えると、Office はサブスクリプションにしておくのが楽かもしれません。ただ、自分は Office 完全互換でないといけないドキュメントというのを操作する機会がほとんどないので、数年に1度、Office の最新版がついた格安 Windows マシンを購入して対応してきました。5万円程度の 2 in 1 式のタブレット PC でも Office がついている場合があって、それに VNC サーバーをインストールして、リモートから操作すれば困らないレベルで結構長く使っています。サブスクリプションモデルで使い続けるよりは安く済んでいるので、この方式で良い気がしていますが、普段から Microsoft Office がないとやってられないレベルの人なら、サブスクリプションモデルで Microsoft Office に統一しておくのが楽かもしれません。

まぁ、情報系だと「Microsoft Office しか選択できない」という環境の方が少なくて、結局他のものも用意したり使えるようにしておかないといけないのだけど利用する機会はすごく少ないみたいなことになりがちです。自分が編集することがないなら「全部 PDF で送ってください」で済むのですが、提出書類がなぜだか Excel 必須だったり、Word 必須だったりすることがあって「そうですかー」という気持ちになりながら対応したりします。ということで、「完全に使わない環境にする」というのができないのが微妙ですね。サブスクリプションモデルでのライセンス所有はあまりしたくありませんが、プロダクト版は消えていく運命にあるように見えるので、どうしようかなぁ、という感じです。

以上、Microsoft 365、Office パッケージ、無料版 Office とあってわけわかめな話でした。

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