「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」はよくできている

ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング -Switch 」を購入して遊んでいます。これはよくできています。プログラミングを知っている人からすると、チュートリアルでの説明に従ってプログラムを作成していくのは、少し面倒かもしれませんが、プログラミング教育用のプラットフォームとしては素晴らしいです。

よくわからないプログラミング言語を学ぶよりも前に、「素材を使って作りたいものをプログラミングするというのが、どういうことなのか」ということが理解できると、その後のプログラミング言語学習でのモチベーションが変わる気がします。このゲームで基本を知った人に対しては、プログラミング時にメタファーとして、このゲームの用語が説明に使えるようになるのもいいですね

基本はオブジェクトを用意して、オブジェクトとメッセージを送受信するシグナル線をつないで、プログラムを作成していきます。このあたりのプログラミング時の説明では、オブジェクト指向プログラミングの小難しい用語はいっさい使わずに、このソフトの世界での用語を丁寧に説明して、子供でもわかるようにしています。また、オブジェクトを生成するクラスの設計も良く出来ていて、入力・中間・出力・モノといったカテゴリーにわけて、選びやすくなっています。

クラスのプロパティとメソッドに相当するものもあるので、そういったものに慣れていると、他のプログラミング言語を使うときに何のためにそういったものを記述できるような文法が用意されているのか、自然とわかる気がします。自分がプログラミング言語を学び始めた頃は、数値計算のためのもの、というイメージの方が強かった印象で、学習書もそういったものが多かった気がします。最近は Scratch のようなものも増えてきて、ずいぶんとハードルが下がった気がしています。「親子でかんたん スクラッチプログラミングの図鑑 【Scratch 3.0対応版】 (まなびのずかん)」のような書籍も数多く売られていますしね。

手軽にゲームが作れるということでは、プチコン4 SmileBASIC のようなものもあって、こちらでゲームプログラミングに興味を持った子供が、次に手を出すとしたら、これかなぁ、という気もします。ただ、こちらは BASIC の世界になるというのが、個人的には難しいと思うところです。初期に学ぶプログラミング言語が BASIC というのが良いかどうか、少し疑問に思っているのですよね。高校生以上なら、関数型プログラミング言語とオブジェクト指向プログラミング言語を先に知ったほうが良くて、その後、「BASIC でゲームが作れるから使ってみよう」というので良いような気がしています。

プチコン だと「プチコン4 SmileBASIC 公式リファレンスブック」のような書籍もありますね。ソフトは Nintendo e-shop で購入できたと思います。

なんにせよ、こういった教材になるもので、プログラミングに興味を持って学ぶ人が増えるといいな、と思っています。

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