China

「最近の中国事情について」という講演を聴く機会があったので,まとめてみた.
とはいってもあまりよくまとまっていない...

「最近の中国事情について」という題目で,中国赴任経験の長い信州TLO 山崎氏による講演を
聴講した.

 中国近代化により,従来の社会主義国家のイメージが変わりつつある.北京中央政府の全土
統一政策による強力な統制はあるようだが,先進的な社会生産力の発展,中国の先進文化の
前進,広範な人民の根本的利益といった思想が憲法にも含まれるようになってきている.
その証拠として,3段階の改革開放により,中国経済は8%/年のペースで成長を持続して
いることが挙げられるだろう.現在は,西部大開発構想が提出され,さらなる発展にむけて
動いているようだ.しかし,未整備の部分や制度的な問題もまだまだ多いそうだ.中国市場の
税制についてよく理解している会計士,弁理士が少ないといった問題や,許認可した内容に
ついては当局が判断するため注意が必要だといった問題を具体例を交えて紹介してくれた.

 特に問題なのは,知的財産権に関してだということだ.強制執行も有効ではなく,裁判の判決も
無視されることがあるため,これらの保護が難しいとのことだ.マスコミによる日本パッシングも
多く,特許権や意匠権の正当な権利行使にも「乱用」と非難されることについても,経験談を交え
た講演であった.

 山崎氏の講演を通して感じたポイントは,北京中央政府をいかに動かすことができるかが問題
である,ということだ.近代化されているとはいえ,資本主義国家というわけではないので,資本
主義の常識がそのまま通用するわけではない.日頃より,中国人と地道に信頼関係を築いて
おき,中国の考え方を学んでおくことが大切なのだろう.

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